Starlings Of The Slipstream

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2013冬アニメ感想まとめ(補稿)

ささみさん以外の視聴している5作品の感想を。

 

問題児たちが異世界から来るそうですよ?

設定と要素を詰め込んでもその先は知性の獲得ではなく中二病という如何にも理不尽なカテゴライズが待っているわけであって、僕らは自意識への葛藤も不埒なハーレムものも日常系もどうやらやり尽くしてしまったらしく、純文学が必要性とされていないことを再認識してしまった。恐らく黒ウサギの狼狽っぷりに萌えるしかないであろう本作を、草川は90年代の富士見ファンタジア原作辺りのノリで料理し、エンターテイメントとして昇華しようとしているように思える。裏を返せば、草川とディオメディアが組んでなかったらどこまで酷い作品になっていたのか分からない。

・俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる
中学生が書いたような箸にも棒にもかからないテキストに声優の120%の演技が乗る、ある意味これこそが要介護アニメと言えるのかもしれない。ドラマCDとのキャスト変更で原作ファンは落胆を覚えたのかもしれないが、森野苺や芳乃さくらの名前を今更出すまでもない、やはり田村ゆかりは化物なのだ。その相手があの斎藤千和だとは言え格が違う。そしてOP/EDの演出はそれぞれあの相澤昌弘と出合小都美、やはり要介護だと思う。

・D.C.Ⅲ
サクラハッピーイノベーション、などという頭の悪すぎるタイトルのOPにあの意味不明なダンス映像を付けて平然としていられる辺りこのアニメは全く正気の沙汰ではないわけで、芳乃だとか杉並だとかさくらとかうたまるなどといった単語に何かの意味を見いだせる人にとっては、これ以上ない最高のアニメーションであるのは間違いない。3、4話と日常が続いていく一方でガタガタと作画が崩れ去っていくのを見ると、あのダ・カーポが戻ってきたことを思い出させてくれる。

・ビビッドレッド・オペレーション
圧倒的な映像技術からして時代の最先端を行っていると思いきや、実はプロットは90年代のアニメーションからそこまで大きくはみ出してはいない(突っ込んだら負け、な要素が多い事も含めて)。この作品を男性向けのプリキュアと安易に評すこともできるけれども、ここではまなびや咲、ガルパンの系譜に置いておいた方が理解しやすいはずだ。あかねちゃんの変身シーンでの下から風が吹き上がる"止め"の演出に比類なき素晴らしさを覚えた自分の感情を信じていれば、恐らくこのアニメーションに裏切られることは無いのだろう。少女が戦場に赴く理由は、もはや必要ではなくなってしまったのだ。


みなみけ ただいま
川口敬一郎氏を招聘した結果、原作で何も描かれない背景は記号的になり、前作おにあいで取り組んだようなフェティシズムが尊重され、太田雅彦氏が描いた1期とも少し違う、またキャラクターの声も多少異なったものを我々は目にする形となった。性差を意図的に交差し排斥させ(これは意識させるという意味でもある)、個人の認識の差異を主題として物語を加速させていくドタバタコメディはもはや職人芸の域。そんなどうでもいい御託は兎も角として、僕は南冬馬をブチ犯したい。

 
個人的には、諸手を上げて熱狂するようなアニメーションは今期は無い気がします。たまこまーけっとの感想は少し慎重に述べたい。それと、あんな事言っちゃったけどささみさんの演出、所々グッとくる所があって見逃せない(悔しい)。