Starlings Of The Slipstream

今日もどうもありがとう ほんとにいい日だった

乳酸菌取ってません

ローゼンメイデン新作発表と聞いて、原作をちょこちょこ見直していたんだけど、名作になりきれなかった作品というのはこのことかもしれないと、ふと思ってしまった。

僕がローゼンメイデンを評価していたのは、ひきこもりのジュンが外界とコミュニケートすることなく、人形のカタチをした少女を自分の手により作り出しセカイを拡張した点、というまぁ一種の(これはこれで深刻な)オタク的想像力にあるのだけど、その後ローゼンメイデンは、結局アリスゲームというドール同士の戦いや存在意義の話になってしまい、ジュンが真紅を造った事による彼女への独占欲や、幼女と同じくらいの背丈であるドール達との小児性愛と偶像性愛が入り混じった世界に堕ちる官能的なストーリーを主題とすることはなかったわけで(翆はそういう要素はあったかもしれないけど)……最後にはドール達へのフェティシズムすら後退していったのは些か辛かった。もう少し、フェティッシュでアブノーマルな作品になって欲しかったと思うのだ。

さて世代間闘争の敗北の象徴になってしまった田中理恵の声を、水銀燈というフィルターを通して僕らは今更どのように受け入れれば良いのだろうか。