Starlings Of The Slipstream

今日もどうもありがとう ほんとにいい日だった

日記(10月14日)

夢で逢えたら

http://www.sonymusic.co.jp/artist/EiichiOhtaki/info/445751

葬儀で流れたと好事家達の間で噂になっていた師匠のヴァージョンが、死後1年経たないスパンで発売されるとは思いもしなかった。それはもう佐倉千代よろしくベッドの上を転げまわって頭を打ちつけるほどに嬉しい事ではあるが、そのような貴重な音源が死後に発売されるベスト盤(オールタイム・ベストは初)に収録され、それを意気揚々と初回盤を買うことに加担するのは、どうも何か大きなものに取り込まれているようでいけ好かない部分もある。トラックリストは未だ"夢で逢えたら"以外は不明だけど(初回にカラオケが付くらしいから念願の"Blue Valentine's Day"のカラオケは入りそう)、"青空のように"のシングルヴァージョンとか、新宿厚生年金会館で歌った"風立ちぬ"のセルフカバー音源とか、ヘッドフォンコンサートの音源とか……はどうせ小出しにしてくるんでしょうね。分かってますよ。

また、CD BOOK第二弾も出るとのことで、こちらも現在のところ収録作品は未公開。大滝スレを覗いてみると割と皆さん超・現実的な予想をしていて、『Snow Time("冬のリビエラ"のセルフカバーを収録)』、『B-each Time Long(隠れた超名盤)』という廃盤CDが目玉という感じ(同じCDの記念盤がたくさん出るのに皆が待ち望むCDが再発されないのがナイアガラだからね)。そうなると前回の『夢で逢えたら/シリア・ポール』、『DEBUT』よりも数段見劣りするわけで……『Niagara Black Book』収録の『Debut Special』や幻のプロモ盤である『WELCOME TO THE NIAGARA WORLD』や『SUMMERTIME EACH TIME '84』など、今のうちは夢を見るだけ見ておこうと思うけれど、大滝さんがいない今その夢想すらも空虚に思える……

重力の虹

佐藤良明氏の「重力の虹の翻訳しかしてなかったから低収入で税金が還付された」という話を聞いた時点で絶対に中古では買わないと決め、1万円出して少しだけお釣りが返ってくる新品を買い少しづつ読んでいるが、普通に読めるという事実に困惑している。

Syro先生

身も蓋もない言い方をすればアンビエント・ワークス+ドラッグスだけれど、アンビエント期のテクスチャーがあり、かつ作品が整然としており、しかしそれは無邪気さの放棄を意味せず、リチャードおじさんの素の部分が見える作品を聴けたというのは、この10年というブランクを考えると割と奇跡に近いのではないか。(それ以前に、昨年のBOCのような退廃的な身振りが前面に出ていないというだけで、とてつもなく満足しているのだけれど)