Starlings Of The Slipstream

今日もどうもありがとう ほんとにいい日だった

日記(2月11日)

Mazzy Star - Seasons Of Your Day

それが不変であることを理由に昨年ついつい後回しにしてしまったが、何にも先んじて買うべきだった。まず1曲目の"In The Kingdom"が良い。ノスタルジックなオルガンとギターに乗せて、何気ない事柄が、淡々と、素晴らしい歌声で歌われている。周知の通りソロでのリリースは続いていたが、マジー・スターとしては17年振りの新作だということに変わりはないわけで、しかしそんな事を知ったことかと、まるでコンスタントに活動を続けてきた音楽家のそれように、何も変わらずに、そして誰も侵すことの出来ない所でこれらは歌われている。野田努もホープ・サンドヴァルの声だけあればそれで良いと言っていたが、本当にそうなのだ。声だけで聴かせられる、作品を聴こうと思わせるのは実に凄いことだ。ホープ・サンドヴァルの声を聴く度にそう思う。

ジョン・カサヴェテス Blu-ray BOX発売

海外では既にリリースされてたからいつ頃かなとは思っていたけれど意外と早かった。
前回のBOXと内容ほぼ同じなのでとりあえず様子見。

エリック・ロメール 四季の物語

春のソナタ』で性格悪そうな女が「全く違うわ。99%の人と同じように〈超越的〉と〈超越論的〉を混同してる。」と前妻の娘を小馬鹿にするシーンが良かった(良くない)。
他にも同じシーンでの「アプリオリ/アポステリオリ」とか、『冬物語』での「実在性」について議論するシーンなど、哲学的なタームが引用される事が多く、それのみにあらず、その話す(議論する)主体が女性であるという事がいかにもフランスっぽい(むしろフランスやドイツ位しか通用しない)なという印象。『春のソナタ』の主人公(哲学教師)が当時のフランス現代思想ではなくカントを主題としていたのも個人的にはポイント高い。